森田療法と生活の発見会

森田療法

森田正馬(もりたしょうま)慈恵会医科大学精神科初代教授により大正中期に創られた、神経症に対する「精神療法」です。主に不安障害(強迫性障害、パニック障害、社会不安障害など)を対象に、あらゆる感情を否定しないで『そのままでいい』と受け入れてくれる、人にやさしい療法です。

 私達は、日々の生活や仕事の中で、不安や恐怖、悩みに直面することがあります。普段は、忙しい日々を過ごしていると、そんな感情も流れて忘れてとらわれることはありません。気になっても身近にいる家族や友人、仲間に相談して解決できることも多いです。

 しかし、何かがきっかけで、その不快な感情をどうにか取り除こうとすると、意識することで、ますます強く感じ、それにとらわれ悪循環から抜け出せなくなってしまうことがあります。これを「精神交互作用」といいます。不安や恐怖、悩みは無い方がいいですし、何事にも悩まずに安心して暮らしていきたい、嫌な感情を取り除きたいと思うことは自然なことです。森田療法では、あらゆる感情を否定しないで『そのままでいい』と受け入れ、不安な時は不安なまま、怖い時は怖いまま、沸き上がる感情はそのままに自分の目的に向けてやるべき事をやるところからスタートします。

<たとえば>
 人前で発表で、緊張してうまくしゃべれなかったり、震えたりすることありますよね。その場から逃げたくなることもありますが、逃げだすことはできません。

そんな時は、上手くしゃべるのではなく、伝えることを話すことに徹してみましょう。

生活の発見会

特定非営利活動法人「生活の発見会」は、実際に神経症を経験した当事者同士がその苦しみを共感し、互いに助け合い、森田療法の理論を学びながら、神経症からの克服を支援する自助グループです。
全国に120ヶ所に会員が中心となり月1回、“集談会”と呼ばれる「交流会&学習会」を開催しています。会員の年齢や性別や立場は様々ですが、お互いの悩みや苦しみに、驚くほど共感し合うことができます。
「私の苦しみを自分ごとのように分かってもらえた!」という経験は安心と勇気をもらえる貴重な体験になると思います。
これが自助グループ「生活の発見会」の最も大きな強みです。

生活の発見会の歩み・歴史

沿革

1874年森田療法を創始した森田正馬誕生

1898年森田正馬 東京帝国大学医科大学入学

1919年森田正馬 森田療法の理論と実践を確立

1925年森田正馬 慈恵医大教授就任

1937年高良武久 森田療法を継承・体系化

1956年水谷啓二 「啓心会」発足(生活の発見会の母体)

1970年「生活の発見会」が発足

集談会

日本全国の都道府県において、交流会&学習会を定期的に開催しています。これを私たちは「集談会」と呼んでいます。
集談会では、神経症で悩む会員と神経症を克服した会員が集い、親しい人にもなかなか話せない神経症の苦しみを吐露できる唯一の場として、受容と共感をベースに交流をしています。

会員限定月刊誌『Hakken』

いつでも持ち歩ける手軽なA5サイズで、少し苦しく感じた時などに、いつでもどこでもパラパラと読み直して心のバランスを立て直せるために、神経症に苦しむ私たちのお守りです。
毎月の記事は、そのほとんどが会員からの寄稿で、入会したばかりの新規会員からベテラン会員まで、すべての会員が寄稿可能な、全員参加型の双方向な機関誌です。

生活の発見会会員になりませんか?

集談会への参加は未入会の方でも大丈夫です。生活の発見会の会員になりますと、毎月一回機関紙「Hakken」がお手元に届きます。
生活の発見会の会員になるには、下記リンクをご参照ください。
生活の発見会のホームページから、詳しい内容がご覧になれます。

https://hakkenkai.jp/

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